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「今日われ生きてあり」稽古場だより

8月18日から「今日われ生きてあり」の東京公演の幕が開き、23日大阪にて千秋楽を迎えました。
お陰様で連日満席。立ち見まで出るほどのたくさんのお客様に観ていただく事が出来ました。

本当にありがとうございました。

特攻の母、鳥花ウメ役のいづみさんを囲んで記念写真

 東京公演では「今日われ生きてあり」の本がご自身のバイブルだとおっしゃるTBSのアンディーこと安藤アナウンサーが観劇してくださいました。
番組で「今日われ生きてあり」のお話をされたことがあり、放送を見た千田伍長役の柳生さんが安藤アナウンサーに前進座で公演をするのでぜひいらしてください、とお手紙を出したのです。お忙しいのに奥様と来てくださって、出演者一同感動ものでした。


連日、登場人物のご遺族や関係者の方達もお越しくださって、改めてこの舞台の重みを感じました。

本当に可愛い地頭所洋子ちゃん役のゆずみちゃんと小松原軍曹役の菊池くん
可愛いカップルです。
ハーモニカの練習をする音が毎日楽屋に聞こえていました。
本当に上手でしたね。





こちらは光山少尉武井茂さんとオモニ田中世津子さん
今回は親子の役ですが、実際は養成所の第1期生の同期の桜。
オモニの唄うアリランは子供を思うお母さんの思いが込められて素敵でした。







倉元少尉の渡会くんと
新妻ゆみ子の明日香。

いつも少年の心を忘れない
千田伍長、柳生さん

 

さすらいムードの整備兵宮本軍曹、
又野佐紋くんと大道具の根津さん

川野軍曹に人形をあげる
知覧高女生秋本カヨ役の黒ちゃん

戦後60年のこの8月、この作品を上演したことはとても意味のあることだと思いました。
原作者の神坂次郎さんも千秋楽まで毎日舞台を観てくださいました。
「今日われ生きてあり」は私たちにとって大切な作品です。
参加できて本当に良かったです。

稽古期間も少なく、あっという間に千秋楽を迎えてしまいましたが
11月〜12月には全国巡演が待っています。
それぞれがもっともっと役を深め、冬には各地で
たくさんの方とお会い出来る日を楽しみにしています。

本当にありがとうございました。

【紫野明日香 記】

8月11日
今日から新しい道具をつかって劇場での稽古でした。

本物通りの三角兵舎の跡の碑です。
本番まであと1週間。
あの時代に生きるそれぞれの役を精一杯演じたいです。
稽古場は特攻隊員さんの汗と、彼らを見送る女性達の涙でいっぱいです。

今回、地頭所(ぢどうどん)洋子ちゃん役で出演してくれる子役ちゃんの2人です。
昨日2人は戦時中の国民学校3年生になるため美容室に行きました。
「あら、とっても可愛いわねー」といづみさんに頭を撫でてもらいました。

ゆずみちゃん  カット前↑

カット後↑

みゆうちゃん  カット前↑

カット後↑

後ろ姿も可愛いー!!

すっかり戦時中の子供になりました。
本当に可愛いんです。私たちも可愛い洋子ちゃんに負けないようにしなくちゃねー。

【紫野明日香 記】

7月15日

「今日われ生きてあり」準備報告V
〜今村文美 鹿児島知覧「今日われ生きてあり」ロケハン報告〜

八月に上演の「今日われ生きてあり」に初めて出演致します。
ロケハンに参加させていただいて、悲しみというより、命の重さ 、生きるという切実な想いと責任で胸が一杯になりました。
原作者の神坂先生も同行してくださり、この作品に篭められた 熱い思いが私の心に痛い程伝わってきました。 戦争を知らない世代ですが、決してこの過去の現実から目を そむけずに、これからを生きていかなければ!

 
※三角兵舎(特攻兵たちが出撃までの最後の数日間を過ごした部屋)の跡 神坂先生と神坂先生役の志村が慰霊碑にビールをかけて鎮魂。 冷蔵庫のないあの時代、冷えたビールを飲むたびに仲間を思い出すそうです。

特攻平和会館の裏に三角兵舎が建っているので、この土地に住むテレビ局の方も、 ここが本当の跡地と知って顔色が変わる。 神坂先生が跡地に建てられた碑の周りは杉林。当時は松林だったそうですが自然の木々に 囲まれたそこは、成る程隠れ家的空間だったようすがよくわかります。


神坂先生が建てられた「今日われ生きてあり」文学碑

さらに特攻平和会館の裏の三角兵舎に入ると、尚一層そこで飛び立つまでの数日間を暮らした様子が 切なくも鮮やかに想像されます。 ただ、実際はもっと窮屈でもっと低く、常に背を屈めていないとならない建物だったそうです。 いよいよ特攻平和記念館の中へ あそこに行ったら、涙なしてではいられないと誰もが言う、その中には、若くして死んでいった あどけない顔をした少年たちの写真、そして、家族や愛する者へ残した遺書や日記など 貴重な資料が遺されています。 笑顔で挙手をして飛び立つ青年と、下を向き泣きながら櫻花を振り見送る少女達。 逝く者は、後に残された人の心を想い、笑顔で発つそうです。

【今村文美 記】


遊就館で記念撮影。今日の経験を大切にしたい。長谷川さん(前列右から3番目)、ご案内&解説ありがとうございました!


渡辺さんに敬礼の手ほどきを受ける中馬と柳生 啓介(千田伍長役)。


柳生を中心に軍歌の稽古。そして見守る渡辺さん。ご指導ありがとうございました!


小林さん作成の資料と若き日の吉次郎さん


感慨深く写真に見入る上沢 美咲(八木美喜子役)。

7月6日

「今日われ生きてあり」準備報告U

栗沢です。 いよいよ動き出した「今日われ生きてあり」 思い起こせば前進座に入座して初めての巡演がこの作品でした。そのときの役は岩井伍長、もう10年経つんですね。 紫野明日香(倉元ゆみ子役)の報告にもありましたように6月29、30日は大変貴重な二日間となりました。そこで! 今回新しく特攻兵としてこの作品に参加する4人に見学学習会の様子と想いを綴ってもらいました。
劇場に足を運んでくださったみなさまに何かを持って帰っていただけるような、そんな芝居を目指して出演者および関係者一同この作品に取り組んでいきたいと思います。 7月も数日が過ぎました。「銃口」班と「かんがえるカエルくん」班は巡演の後半戦です。全国各地のみなさまどうぞよろしくお願いいたします。

【栗沢 学(大石伍長役) 記】

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6月29日、「今日われ生きてあり」の勉強会として靖国神社に行きました。新宿平和委員会会長の長谷川順一氏に案内していただきました。 ここには中国の方やアメリカの方等外国の方も来るのに、遊就館(靖国神社内にある戦時資料館)の大変偏った創りにガク然としました。長谷川氏のしっかりした案内があって非常によかったと思います。出口にある感想ノートに若い方で「戦争美化ばかりで気分が悪くなった」、「国に人が左右され殺し合う事は決してしてはいけない。憲法は変えてはいけない」というものもありこの芝居をやる意義を痛感しました。右も左も関係ない。人としてやってはいけない事はやらない。単純な事のはずです。

【菊池 亮(小松原軍曹役) 記】

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6月30日に「今日われ生きてあり」の学習会が行われ、「映像で見る昭和史」や靖国神社遊就館で上演されている「君にめぐりあいたい」を観ました。戦争当時の国民の状況や政治など「銃口」に出演している事もあって多少知識はあるつもりでしたが、初めて知ることが幾つかあり勉強になりました。今度、特攻兵の役を演じる訳ですが自分がもしその時代に生まれていたら特攻兵になっただろうかと考えもしました。祖国や大事な人のためにたぶんなっていたような様な気がします。僕を含め今の若い世代は戦争の悲惨さを知らない人が大勢います。このビデオを通して改めて戦争はあってはならない物だと感じました。

【坂本敦彦(岩井伍長役) 記】

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皆さんこんにちは、中馬隆宏です。去る6月30日に「今日われ生きてあり」の学習会が行われました。その感想をお伝えしようと思います。今回は戦時中特攻隊として過ごされていた渡辺さんに軍事教錬と劇中にでてくる昔の歌を教えていただきました。軍事教錬は軍人としての立ち居振るまいを(敬礼や気をつけの姿勢など)、歌は「同期の桜」などを教えていただき自分の中で考えている戦時中の雰囲気を多少ですが固めることが出来ました。この学習会で感じた素直な気持ちを大事にして稽古入りに臨んで行こうと思います。皆さんに「今日われ生きてあり」を観て良かったと思っていただける様に頑張りますのでよろしくお願いします!

【中馬隆宏(宇佐美伍長役) 記】

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村田吉次郎先輩がご自身のことを話されている時折、天井を睨むかのように見上げ、数秒言葉を途切らせる、その姿が一番心に残っています。決して皆が皆目をランランとさせて戦争へと突き進んだのではない。軍隊での教育や上官の理不尽な暴力に思考を停止させた。機械のように。こんなことは喋らない方が良いのかもしれない、そうおっしゃっていた戦争体験談を、私たちはお願いして聴かせてもらいました。この責任は大きい。 小林美千枝さんが言葉を選びつつ言った「特攻を格好良いと思っていた。」という言葉、そうかも知れない。特攻兵たちが清らかで若く、その死が哀しいからこそそんな幻想が生まれるのでしょう。彼らをそんな幻想の世界から取り返すことが私たちの仕事かもしれない。

【渡会元之(上原少尉役) 記】

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