あなまどい

あなまどいとは 乙川優三郎の世界 新進気鋭脚本家デビュー 「仇討」の厳しい現実 江戸時代から現代を見つめる 登場人物と相関図を見る

みどころ あなまどいとは 乙川優三郎の世界 「仇討」の厳しい現実 江戸時代から現代を見つめる 登場人物と相関図を見る

あなまどいとは 

漢字で「穴惑い」と書き、お彼岸を過ぎても冬眠の穴を見つけられずにいる蛇のこと。「晩秋」の季語としても使われます。
主人公の関蔵と喜代もこの穴惑いの蛇にも似て、ぎりぎりのところで再会できた…と、しみじみと蛇を見つめるのです。

みどころ 写真1

「仇討」の厳しい現実 

江戸時代の仇討にはルールがありました。
まず、仇討の許しを得るため町奉行や管轄所に願い出て、幕府の公儀御帳に登録します。その後、何十年かかろうとひたすら敵を追い求めての旅に…。仇討を果たすか、敵の死亡を証明できなければ故郷に帰ることもできませんでした。
関蔵は、34年の歳月を経て戻ることができましたが、討つ者もその家族も、過酷な現実に苦しんだのでした。。

みどころ 写真2

乙川優三郎作品の熱く静謐なる世界 

今や時代小説愛好家の多くの心をつかむ乙川優三郎氏。その作品は、主人公が武士であれ苦界に堕ちた女性であれ、逆境の中で苦悩しながらも、決して生きることを諦めず前を向いて自らの道を歩む、名もなき人々の生き様を描きます。繊細な心の機微を、どこまでも丁寧に、掬い上げるようにして紡ぎ出す文章・言葉の美しさと、懸命に生きる人々へのあたたかい眼差しは、現在の数多くの時代小説家の中でも他の追随を許しません。
読む者に熱く静かなるひと時を与えてくれる乙川作品の世界を、ぜひ訪れてみてください。

みどころ 写真

江戸時代から現代を見つめる 

舞台は江戸時代ですが、主人公・関蔵や彼を取り巻く人々の姿に、会社勤め、役所勤めの辛さや厳しさが垣間見えるように、現代的テーマが盛り込まれた物語です。
また、仕事に人生を奉げてきた何十年かの意味を振り返るとき、その後の人生をいかに生きるか…。主人公の選択は、皆様へ熱いエールをお送りすることでしょう。

 

 

 

 

 

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