劇団前進座トップページへ


三人吉三巴白浪ちらし

クリックで拡大


公演日程
みどころ
スタッフ・配役
チケット
インターネットからチケット申し込み
劇場案内

※終了しました

 


 みどころ


坪内逍遥に「江戸歌舞伎の大問屋」といわれ、特に白浪物(盗賊を扱った歌舞伎狂言)に抜群の才筆をみせた黙阿弥45歳の会心作。初演は安政七(1860)年。この年は庚申(こうしん)の年で、「庚申の宵に懐妊した子は盗癖がある」という俗説にちなんで、「八百屋お七」の趣向により、『吉三』と名乗る3人の盗賊を活躍させた白浪物。
明治維新から遡ること8年前。歴史の転換期の真只中に身を置いた人間でなくては、伝えられない“人の闇”が鮮明に浮き上がってくる究極の因果ドラマ。

歌舞伎専用劇場に必ずあるのが花道。こんな立体的で効果のある演出を創り上げる舞台機構は世界に類がありません。それが今回なんと!2本あるのです。いつもの花道を「本花道」といい、丁度対称の位置に「仮花道」をつくります。この両花道を使うとステレオ効果が生まれ、劇場空間が広がります。
花道だけでなく、廻り舞台、上げ下げできる「セリ」など、南座の舞台機構を十分駆使して、立体的な舞台を創造します。
居ながらにして、そこは幕末の江戸。何の因果か、巡り巡る百両。三人の吉三と一緒にはらはらどきどきしてみませんか。

タイムスリップ!?お江戸へようこそ

歌舞伎で遊ぼう!

歌舞伎は「遊び」です。お客様に遊んでいただく。それには役者も遊ばなくちゃ、というもので、随所に「遊び場」があります。50年前、東京は有楽町前の読売ホールで上演した「助六」のとき、通人(つうじん)役の役者が花道を引っ込むときに唄ったのが、当時流行の「有楽町で会いましょう」でした。
「三人吉三巴白浪」で一番有名なのが、大川端で三人の吉三が義兄弟の誓いの盃をかわす場面。このパロディが実はこの後の場面に仕込まれています。どの場面か、あなたが見つけて下さい。演じているのは誰か、ヒントは……夜鷹です。

歌舞伎で遊ぼう!

歌舞伎で遊ぼう!

 

因果応報の物語。こんなところも絡んでいたのか・・・と思いながら黙阿弥ドラマの世界にどっぷり浸って下さい。
クライマックスの大詰めは、舞台全体が回転する中で繰り広げられる大立ち回り。静かに降り止むことのない雪。一面の雪景色の中で赤地衣裳のお嬢、黒地衣裳、浅黄襦袢のお坊、表地黒で裏が紫というおしゃれな捕手たちとの大立ち回りは南座全体が「絵」になる最高の瞬間。
チョーンと柝の音が入ると・・・。
「ああ、今日の芝居はよかった。今年一年きっとええ年や」と思っていただきたい!
「初芝居」をご覧になると一年無病息災、とは昔の言い伝えながら、南座の初芝居はやはり格別。
新しい「三人吉三巴白浪」をご用意して、皆さまのご来場を正月南座でお待ちいたしております。

新しい年の新しい吉三

 

 

 

 

このページのTOPへ▲